すりガラスの窓、カーテンは本当に必要? つけるべき窓・省略していい窓の見極め方
皆さんのご自宅に、すりガラスは使われていますか? 「すりガラスだから、カーテンはなくても平気ですよね?」——お客様からこんなご質問をいただくことがあります。
かくいう私の自宅にもすりガラスの窓がありますが、カーテンなどは特に付けていません。とはいえ、それがすべてのすりガラスの窓に当てはまるわけではありません。「うちの窓はどうなんだろう」と迷っている方の参考になればと思い、今回はこのテーマについてまとめてみました。
たしかに視線を遮るという意味では、すりガラスとカーテンの役割は重なります。しかし、窓の役割は「視線を遮ること」だけではありません。カーテンをつけるかどうかは、窓の大きさや部屋の使い方によって考えるのがおすすめです。
目次
そもそも、すりガラスとはどんなガラス?
まずは、「すりガラス」そのものについて見ていきましょう。
浴室やトイレ、玄関先などにある、あの向こう側がぼんやりとしか見えない曇ったガラス。多くの人が「すりガラス」と呼んでいますが、実は正式には「型板ガラス」と呼ばれる、すりガラスとは違う製法で作られたガラスであることがほとんどです。私自身も長らくすりガラスだと思い込んでいたのですが、調べてみると製法からして違うものでした。
不透明で向こう側が見えないガラスは、まとめて「曇りガラス」と呼ばれます。
その中に、すりガラス・型板ガラス・フロストガラスという3つの種類があり、日常会話ではこれらをひとまとめにして「すりガラス」と呼んでいるケースがほとんど、というのが実際のところです。
<すりガラス>
透明なガラスの表面に砂を吹き付けて、無数の細かい傷をつけたもの(サンドブラスト加工)。手触りはザラザラしていて、水に濡れると透明度が上がってしまうという弱点があり、近年の住宅ではあまり使われなくなっています。
<型板ガラス>
溶けたガラスを、模様の彫られたローラーに通して片面に凹凸模様を転写したもの。「霞(かすみ)」と呼ばれる模様が代表的で、水に濡れても不透明さが変わらないため、現在の住宅で使われている凹凸ガラスのほとんどはこちらです。
<フロストガラス>
すりガラスの表面をさらに薬品でなめらかに加工したもの。汚れがつきにくく、すりガラスの弱点を補った素材です。
見分け方としては、ミカンの皮のようにデコボコしているのが型板ガラス、細かい砂目で均一にザラザラしているのがすりガラスです。本記事では世間一般の呼び方に合わせて「すりガラス」という言葉を使っていきますが、実際にご自宅にあるのは型板ガラスであるケースが多い、という前提で読んでいただければと思います。
メリット
①光を室内に取り込みながら、外からの視線を遮ることができる
②人影は映るものの、輪郭や表情まではわかりにくく、プライバシーを保ちやすい
③つるりとした透明ガラスとは違う、柔らかく落ち着いた印象を空間に与えられる
デメリット
①表面に凹凸があるため汚れやホコリが付きやすく、掃除の手間がかかる
②一度傷がつくと目立ちやすく、目隠しフィルムのように貼り直して直すことが難しい
③完全に視界を遮るわけではないため、照明の位置や距離によっては人影がはっきり映ることもある
こうした特徴を踏まえたうえで、「すりガラスだからカーテンはいらない」と考えてよい窓と、「それでもカーテンがあったほうがいい」窓を、次から具体的に見ていきましょう。
腰高窓など、ある程度の大きさがある窓には、やっぱりカーテンを
なお、リビングのように掃き出し窓や腰高窓、出窓にカーテンを付けている部屋では、同じ空間にある小窓にも合わせて付けておくと、窓ごとの統一感が出て収まりがよくなります。
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使わない部屋や目立たない小窓は、なくてもいいことも
実際、私の自宅にもキッチン横に目立たない小窓があるのですが、カーテンは付けていません。すぐ隣に隣家の壁が迫っていて日当たりもあまり良くない場所なので、視線もそこまで気にならず、日差しもきつくない。だからこそ、あえてカーテンをつける必要性を感じなかったというのが実感です。
ただ、こうした感覚は実際に住んでみないとわからない部分もあります。最初から完璧に決めきる必要はなく、実際に夏や冬を一度過ごしてみて、「なんとなく寒々しいな」「日差しが暑いな」と感じるようであれば、そのタイミングで後から付け足しても遅くはないのです。
それでも見落とせない、断熱・遮熱という役割
使用頻度の低い部屋であれば、多少の熱損失があっても大きな影響は出にくいかもしれません。しかし、リビングなど冷暖房を常時使う部屋の窓であれば、カーテンの有無が光熱費や体感温度に地味に効いてきます。見た目だけでなく、こうした機能面も踏まえて判断したいところです。
