TOSOの「ウェーブスタイル」って何? 美しい波を支えるレールの仕組み
カーテンの上部が規則正しい波型になり、生地全体がなめらかなカーブを描いて上から下へ流れ落ちる——そんな「ウェーブスタイル」のカーテンを見かけたことはありませんか。フックとフックの間で生地をつまんでヒダの山を作る従来のカーテンとは異なり、生地全体が連続したひとつの曲線のように見えるのが特徴です。ミニマルですっきりとした印象を作れることから、住宅のリビングや寝室はもちろん、店舗やオフィスにも取り入れられます。
このウェーブスタイルを美しい状態で楽しむためには、実はカーテンの生地そのものだけでなく、カーテンレール側の仕組みがとても重要な役割を果たしています。どんなに美しい生地を選んでも、レール側の設計がともなっていなければ、波の間隔がバラついて、美しいウェーブが出せないことがあるからです。
そこで今回は、TOSOのウェーブスタイル対応レールをご紹介します。TOSOのレールには「ピッチキープテープ」と「ピッチキープコード」という2つの工夫が組み込まれており、これらの仕組みがあるからこそ、均一で美しい波を再現できるようになっています。この2つの仕組みと、あわせて知っておきたい生地選びのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ウェーブスタイルとは

ウェーブスタイルとは、カーテンの上部を規則的な波型に仕立てる様式のことです。ウェーブスタイルは、フラットカーテン、つまりヒダを取らない仕上げのカーテンです。一般的な「1.5倍ヒダ」や「2倍ヒダ」のカーテンは、フックとフックの間で生地をつまみ、等間隔に山(ヒダ)を作ることで立体感を出していますが、ウェーブスタイルはヒダを取らずに生地全体をなだらかにうねらせ、ひとつながりの波として見せるのが最大の特徴です。
見た目の印象も大きく異なります。ヒダカーテンは、フックの位置ごとに山ができるため、規則的でありながらも装飾的でクラシックな雰囲気になりやすいのに対し、ウェーブスタイルは生地の凹凸がなだらかで、まるで布そのものが呼吸しているかのような柔らかな連続性を感じさせます。窓辺全体をシンプルにまとめたい方に向いているスタイルといえるでしょう。
ただし、この「均一な波」を再現するのは、実はそれほど簡単なことではありません。生地の重みや幅、フックの位置が少しでもずれると、波の大きさや間隔が不揃いになってしまうためです。
この波を生み出しているのは、実は生地だけでなくレール側の構造です。TOSOには、通常のカーテン用レールとは別に、ウェーブスタイル専用のレールがラインナップされています。ウェーブスタイル対応レールは、ランナー(フックを引っかける小さな金具)の輪っか部分が回転するように作られている点で、一般的なレールとは構造が異なります。たとえば当店でもよく取り付けているTOSOの機能性レール「エリート」の場合、ランナーの輪っかは回転しない作りになっていますが、ウェーブスタイルの場合はこの輪っかが回転することで、美しいウェーブが生まれるようになっています。
このランナーの回転構造に加えて、TOSOのウェーブスタイル対応レールには、間隔(ピッチ)を一定に保つための仕組みも組み込まれており、これには大きく分けて「ピッチキープテープ」を使うタイプと、「ピッチキープコード」を使うタイプの2種類があります。
ピッチキープテープとは

ピッチキープテープは、ランナー(フックを引っかける小さな金具)同士の間隔を一定に保つためのテープが、レール内部に納まっているタイプです。カーテンを開閉するとランナーはレール上を左右に動きますが、レールの内部でこのテープがランナーをつないでいることで、動かした後も間隔が詰まったり広がったりすることなく、均一な波のリズムを保つことができます。テープ自体が外から見えないため、見た目もすっきりとした印象になるのが特徴です。
この方式が採用されているのは、「ネクスティ」「レガートユニ」「ニューデラック」「フロウ」「プログレス(電動)」といったレールです。手動で操作するシンプルなタイプから、スイッチひとつで開閉できる電動タイプまで幅広くラインナップされているのが特徴で、ご家庭のリビングから、開閉頻度の高いオフィスや店舗まで、さまざまなシーンに合わせて選べます。
ピッチキープコードとは

ピッチキープコードは、ピッチキープテープと同じくランナーの間隔を一定に保つための仕組みですが、こちらはレールにあらかじめ内蔵されているのではなく、コード(紐状の部材)を外付けで取り付けるタイプです。ランナー同士をコードでつなぐことで間隔をキープする仕組みは変わらず、開閉のたびにランナーが動いても波の形が崩れにくくなっています。外付けタイプのため、レールを設置した後からでも取り付けられるのも特徴のひとつです。
この方式が採用されているのは、「シエロライン」「シエロクラウド」「シエロミニ」といったレールです。
美しいウェーブを出すための生地選び
ウェーブが出やすいのは、横糸が弱く、縦糸がしっかりとした生地や、平織りの生地です↓↓↓

逆に、ウェーブが出にくいのが、遮光生地や刺繍生地、横方向の張りが強い生地です。横方向の張りが強い生地は、裾が広がりやすいため、ウェーブスタイルには適しません↓↓↓

このように、ウェーブスタイルは「レールの仕組み」と「生地の性質」の両方が揃って初めて、美しい仕上がりになるスタイルです。生地選びに迷ったときは、平織りかどうか、生地のハリや厚みはどうかといった点を確認しながら選ぶと失敗が少なくなります。もちろん、実際にどの生地が合うかはサンプルを見ながら判断するのが一番確実ですので、気になる生地があれば当店までお気軽にお問い合わせください。
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最後に
ウェーブスタイルの美しい波は、見た目こそシンプルですが、その裏側には「ピッチキープテープ」または「ピッチキープコード」という、間隔を一定に保つレールの仕組みと、波が出やすい「生地選び」という要素が組み合わさって成り立っています。レールの仕組みと生地の性質、どちらか一方だけを工夫しても、均一で美しい波を安定して再現することは難しく、両方が揃って初めて、あの流れるような美しいシルエットが生まれるのです。
ウェーブスタイルのカーテンを検討する際は、生地選びとレール選びの両方に目を向けることが、理想の窓辺への近道です。サンゲツの縫製仕様「SAウエーブ」も、TOSOのレールとの組み合わせが推奨されているもののひとつです。次回のコラムでは、このSAウエーブについて詳しくご紹介します。
